心言葉【なかよしこよし】

なかよしこよしでは
ポンポン、ミン、ラリン…
その他 森に住んでいる動物たちが、
いろんな会話をしていますね。
でも、実際には 私たちのような
言葉で会話しているわけでは ありません。
ポンポンたちは 私たち人間では 聞くことのできない言葉…
「心言葉(こころことば)」で会話をしているのです。

1. 鳴き声では会話できない

「鳴き声」とは 動物がそれぞれの声帯から発せられる「音」です。
動物の種類によって違い、その鳴き声での意思疎通は 困難なのです。
また 同じ種類同士の動物でも 「言葉」として伝わるわけではなく、
種の独自のコミュニケーションの1つとして用いられることはあります。

2. 心言葉

なかよしこよしの世界の動物は 人間が普段 言葉を使って話すように
自然と 「心言葉」で会話しています。
これは 心で「こう言いたい」「こんなことを伝えたい」と思いながら、
空気にのせて 意思を伝える言葉なのです。
この言葉は 普通の人間が聞くことはできず、
人間以外の動物が 使っています。

3. 「心を読む」ではない

心で思ったことを 言葉として 他の動物の心に伝える心言葉。
ただしこれは あくまで「言葉」。
「心で思う→言葉として空気にのせる」という手順が必要です。
心で思っているだけなら 他の動物には伝わりません。

ちなみに
動物が独り言を言っているとき、その言葉も心言葉です。
自然と心の中で思っていることが漏れているときも多いようです。

4. 呼吸できないと使えない

心言葉は 頭の中に物事を伝える「テレパシー」などとは違い、
空気にのせて 伝えるという方法なので
空気のない場所…呼吸できないと使うことができません。
なので 人間が 水中でしゃべれないのと同じで、
肺呼吸する動物は 水中では 普通は心言葉が使えません。
魚などのエラ呼吸の動物なら水中で 心言葉を使えます。
逆に エラ呼吸の動物は 地上で心言葉を使うのは困難でしょう。

では、地上の動物と水中の動物が 会話をするのは難しいのでは?
たしかにそうかもしれませんが
一応 地上の動物と 水中の動物が会話することはできます。
地上の動物は地上から、水中の動物は水中(水面)から話せば
会話はできます。

5. 人間が心言葉を聞けないのは?

ポンポンたちの森には出てきませんが、
最初に書いた通り、普通の人間には心言葉は聞こえません。
仮に動物同士が喋っているところを 人間が見ても
何も聞こえない「無音」でしょう。

またその逆のパターン、普通の動物が人間同士の会話を聞いたとしても
声自体は聞こえても 何をしゃべっているのか理解できないでしょう。
それは 長い歴史の中、人間は人間で 動物とは違う
自分たちの間だけで通じる 声という音を使う「言語」を編み出し、
現代まで使われてきたからなのです。
その言語は多岐にわたり 英語、日本語、フランス語と…
国ごとに多くの言葉が生まれ 動物たちも 理解が難しいようです。

とある噂では その「言語」ができるまでは
人間も心言葉を使い、他の動物ともしゃべることができたとか…
長い時間の中、人間は自分たちの言語を使いすぎ、
心言葉の使い方と聞き方を 忘れてしまった…とか?

ただ、動物が人間の言葉を理解するパターンは存在します。
それは 「人間と多くかかわっていくこと」です。
その例としては ポンポンがいます。
ポンポンは 人間に飼われており、その暮らしで
少しずつ 人間の言っている言葉が理解できるようになったのでした。

なかよしこよし 第2話より

心言葉の解説は 以上です。
なお この心言葉は 「なかよしこよし」の世界の物で、
他の作品「ナバナ」の世界などでは また違うものとなっています。